ワンズブログ:メンバー投稿

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【過去との決別】Part 1

私が初めてワンズに見学に訪れたのはことし2月の終わりのことですが
その時の記憶は今でも鮮明に残っています。

若干の緊張を抱えつつ部屋の扉を開けると、新聞雑談というプログラムの真っ最中でした。

皆、真剣に取り組んでいる様子が目に飛び込んできて
一瞬間が空いた後に

プログラムの手を止め、初対面である見学者の私に全員が「こんにちは。」とあいさつをしてくれたのです。

これがワンズとのファーストコンタクト。

訪問者が来たら、あいさつするのは当然のことだろうとお思いの方も多いと思いますが
私が以前勤めていた職場ではあり得ないことでした。

前職で働いていたときに様々な企業にも足を運びましたが、全員からあいさつしてもらったことなど皆無です。

客という立場で企業に足を運んでも、全員からあいさつしてもらえることなどなかなかありません。

前職では「団結力、自己犠牲、職場愛」などという精神の重要性を説かれ続けました。

私はその精神論に疑念を感じ絶対に染まってはいけないと直感し、一人抗い続けながら職場生活を送ってきました。

かねてよりコミュニケーションを取るのが苦手だったこともあり
職場になじめずパワハラを受けたのをきっかけにパニック障害、うつ病を発症し、とても苦しい10年間となりました。

入社一年目で出来ていたことが、発病とともに出来なくなっていくのがとても惨めでした。

自分は生きている価値のない人間だという思いが強く、朝、目が覚めないことを祈りながら床に就く日々を送っていました。

ワンズに来る前、あるデイケアに通っていた期間があります。

ここは社会と隔絶された小世界のようで
皆、静かに椅子に腰かけ、ある人は編み物をし、またある人は将棋をして静かに過ごしていました。

穏やかな表情をしている人が多く、傷を癒しているようにも見えました。

なかなか相手から話しかけてくることはなかったので、意識的に自分の方から話しかける努力をしました。

徐々に話せる仲間も増えていき、忘れかけていた「楽しい」という感覚も取り戻せたように思います。

この期間に職場も辞め、再就職に向けてどう動けばよいか模索し始める中で

居心地の良い空間に身を置いているだけではいけないのではないか
もっと自発的に考え、行動に移していかなければ就職はできないと感じるようになり

新たな道を進んでいく決断をしたのでした。
(つづく)

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精神障害はその配慮を大切に
特性を活かした「就活」を支援
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